平成新宿

歌舞伎町・新宿ゴールデン街・大久保コリアンタウン


著者 権徹(写真家)
発売 2019年8月8日

判型 変形大型本(215×279.4mm/288ページ)
仕様 カラームック

定価 3,190円(税込)/ 電子書籍 2,750円(税込)


平成時代の「新宿」を撮り続けた
伝説の歌舞伎町カメラマン、25年の軌跡――。

歌舞伎町、新宿ゴールデン街、大久保コリアンタウン――東京都新宿区内の個性的な3エリアで、行き交う人たちの日常と非日常にフォーカスしたスナップ写真アルバム。

「彼ら彼女らは、この街の住人だ。たとえ刹那的でも、二度と顔を合わせないとしても、その一瞬、たしかに私は同じ街にいた。これまでに出会えた、すべての人たちに感謝したい。ありがとう」(著者)

掲載写真は350カット以上――大迫力の大型ビジュアルムック!


ページ紹介

本書は4部構成(リードの一部を抜粋)

歌舞伎町(第1部/第2部)

歌舞伎町の裏側で発生した事件やハプニングは、いつも血のにおいがする。今夜もサイレンを鳴らしたパトカーが靖国通りを走り抜ける。ヤクザ同士の乱闘、憂鬱な顔をしている家出少女、ばか騒ぎをする大虎、路上で暮らす親子――。この街の闇を照射して事実を浮かび上がらせる。私の重要なテーマだ。

新宿ゴールデン街

新宿区・歌舞伎町の一画にある飲食店街。戦後に建てられた木造長屋建ての小さな店舗が250以上も軒を連ねる。その雰囲気は、かつてこのあたりが青線地帯(風俗街)だったころの名残がある。あの夏、念願かなって撮影の機会が得られた私は、せまい路地を抜け、店主と酔客にそっとレンズを向けた。

大久保コリアンタウン

JR大久保駅の周辺は日本最大のコリアンタウンと呼ばれている。平成中期以降は、韓国ドラマやK-POPなどの人気が原動力となり、たびたび「韓流ブーム」が発生。若い女性らが殺到して歩道がすし詰め状態になることも多い。一方、平成末期にはヘイトスピーチ(憎悪表現)デモのターゲットにもなった。


著者プロフィール

権徹(ゴン・チョル)

歌舞伎町カメラマン
昭和42(1967)年、韓国生まれ。平成6(1994)年、大学卒業後に来日。繁華街などでのスナップショットや長期間にわたるドキュメンタリー撮影を得意とする。主な撮影テーマは歌舞伎町、新宿ゴールデン街、大久保コリアンタウン、靖国神社、元ハンセン病患者、在日朝鮮人、中国・四川省地震の被災地、東日本大震災の被災地など。平成25(2013)年、第44回講談社出版文化賞「写真賞」受賞。平成30(2018)年の夏より韓国・済州島に拠点を移して活動中。


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